BEP2022概要
琵琶湖周辺の河川からGPS(GNSS)信号を出す自作のデータロガーを放流し、その動向と温度などの環境データを収集する。また、データロガーに採水機構を取り付け、地上で水質調査を行うことで琵琶湖の水環境を分析する。琵琶湖での水流の複雑な動きはまだ専門家も持っていない貴重なデータとなり、これらのデータの分析を通して学習意欲の向上と将来へのモチベーションの高揚に大きく寄与する。ここで得た知識は水環境での水質調査のみならず、土砂移動(漂砂)把握や海洋ごみの回収、資源探査などに応用することができる。
データ分析にはMATLABを用いて、実践的なデータサイエンス人材の育成と地方企業創成人材の育成に寄与する。分析結果については11月20日に滋賀県で開催する【第2回琵琶湖環境シンポジウム】、Space Robot Contest(Japan Open)で発表し、さらに日本学生科学賞への応募を目指す。また、MATLAB ExpoやCEATECなどのシンポジウムでの発表も予定している。
この取り組みにより得られた分析結果は、SDGsに掲げられた16の課題のひとつ「海の豊かさを守ろう」を中心にSDGs(持続可能な開発目標)および「マザーレイクゴールズ」達成に貢献するものとなる。
当プロジェクトは
・滋賀県及び滋賀県教育委員会
・大津市及び大津市教育委員会
・公益財団法人淡海環境保全財団
・公益財団法人淡海文化振興財団
・独立行政法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)
・滋賀大学
より後援を頂く予定です。
チャレンジ1 観測機作成チーム(現在募集中)
・完全防水のGPS搭載型データ観測機(データロガー)の作成 (参加者一人につき1機作成)
・実際に放流し、位置情報、温度情報などデータ集積を目指す。
・2022年8月放流
チャレンジ2 データ分析チーム (8月募集開始)★チャレンジ1に参加していない方もData Scieceコースのご受講歴のある方はどなたでもご参加いただけます
・チャレンジ1で得られたデータをできるだけ多くの希望者とシェアし、数値解析を行う。
・数値解析の初歩を実践的に学ぶ。それに必要な小、中、高校での学習内容を結びつけながら、データサイエンスを学習し、探求型学習を行う。
・遠隔講座を用いて、離れてるメンバーとの協働で研究を行う。発表もオンラインで行い、アジアの他の国の学習者とも連携する予定である。
・分析には、自動運転や画像解析、宇宙開発などに活用されているプロ仕様のMATLABを使用し、早くからデータサイエンスに取り組める素地を作る。海外のSTEAM教育を受けたICTネイティブの学生に対応できる人材育成に寄与する。
補足
観測ユニットは、すべて民生品であり、100均やホームセンターで入手できるもので構成される。
センサー類もネットで購入可能なものに限定する。
CPUはArduinoまたはRaspberry Pi とする
これらは、ユビキタス学習を目指し、どこにいても参加可能にすることと、現在の民生品によってできる科学実験のスタンダードを引き上げることを目的としている。
実験ユニットの防水性は、2019年10月、当会が主催したスペースバルーンプロジェクトにより宮古島から打ち上げた成層圏観測ユニットが、高度3万メートルより海上に着水した際に4つのユニットがすべて完全防水に成功したことで実証されている。
参加資格
以下のいずれかを満たすもの
・Space Robot Contest(Japan Open)において SRC Real部門出場経験者
・e-kagakuアカデミー Professionalコース レベルの受講経験のある者
・上記の講座内容と同等のスキルがあると主催者が認定した者
(年齢制限なし)
補足
SRC : Space Robot Contestの略。(一社)e-kagaku国際科学教育協会主催で2004年より毎年開催している。文部科学省、経済産業省、総務省後援。JAXA協力。全国20都道府県で予選を開催。宇宙開発とICTスキルの実践的課題にチャレンジする。年齢制限なく、同じデバイスで同じ課題を同じ時間内で解決できるかを競う。
募集期間
チャレンジ1
2022年2月28日(月)23:59 まで
チャレンジ2
2022年8月31日(水)23:59まで
お申込みはこちらから↓↓
募集人数
チャレンジ1
30名
チャレンジ2
20名(チャンレンジ1の参加者対象)
参加費用
チャレンジ1
参加料:82,500円 (税込)+部品代20,000円(税込み)
チャレンジ2
参加料:82,500円(税込)+シンポジウム参加費11,000円(税込み)
教材
Arduino UNO含むProfessional Basic, Advancedで使用しているキットおよびテキスト
BEP2021で配布する資料
スケジュール
チャレンジ1
日付 | 作業内容 | |
第1回作業日 | 2022年3月20日 オンライン | 顔合わせ,テーマ決め |
第2回作業日 | 2022年4月17日 オンライン | テーマ決定、設計、購入部材決定 |
第3回作業日 | 2022年5月15日 対面 | データロガー作成 |
第4回作業日 | 2022年6月5日 対面 | データロガー作成,検証実験 |
第5回作業日 | 2022年7月3日 オンライン | データロガー作成,検証実験データ分析 |
放流 | 2022年8月11日~14日 | 琵琶湖合宿 |
各作業日の 作業時間:9:30-12:00/13:00-15:30
チャレンジ2
日付 | 作業内容 | |
第1回作業日 | 2022年9月4日 | 放流データの整理 |
第2回作業日 | 2022年9月18日 | 発表内容・方向性確定 |
第3回作業日 | 2022年10月2日 | 発表資料作成 |
第4回作業日 | 2022年10月16日 | 中間発表・ブラッシュアップ |
第5回作業日 | 2022年11月6日 | 発表練習 |
びわ湖環境シンポジウム発表 | 2022年11月20日 | 研究発表, 質疑応答 |
各作業日の 作業時間:9:30-12:00/13:00-15:30
新型コロナウイルスCOVID-19の対応について
講座の実施方法
原則,合宿以外はZOOMを用いたリモートで講座を行います.
合宿についてもリモートでの代替で対応する場合があります.
放流の実施について
新型コロナウイルスの影響が長引いた場合,放流が延期となる場合があります.
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